敷地の形状は間口4.4m奥行き14mと細長く、隣家とブロック塀に囲まれている都心の狭小敷地である。狭小敷地でありながらも、明るく庭を感じられる広がりを持つと同時に隣家との距離もとれるような構成ができればと考えた木造2階建ての住宅である。
下階部分は軽やかに、鳥居のようなかたちをした木架構を連続させ、必要に応じて間仕切りることのできる構成としている。隙間のような庭も取り込みながら、狭小敷地でありながらも明るく開放的なスペースをつくりだしている。
上階は切妻屋根を全体に架けることで、下階と同様に妻側の光を取り入れながら明るく連続的なスペースをつくりだしている。
下階の木架構と上階の切妻屋根は、その中間に位置する帯状の壁によってつながれている。
この帯状の壁は下階では垂れ壁のように、上階では腰壁のような高さで位置することにより、それぞれの視界をコントロールしている。敷地に浮いている塀のような存在となっている。
開くための木架構、閉じるための塀としての壁、この明快な構成を少し高さをずらして積層して構成することにより、狭小敷地での開放感をつくりだしている。
Client/ a couple
Location/ Shibuya, Tokyo
Site area/74.86sqm
Built area/ 84.51sqm(total)
Completion date/ September 2015
Structure/ Wood flame, 2 story
Structure engineer/ Hidetaka Nakahara
Collaboration/ Ikeda Komuten
Photographer/ Hironori Tomino
Staff/ Sho kanazawa
クライアント/ 夫婦
場所/ 東京都渋谷区
敷地面積/ 74.86㎡
延床面積/ 84.51㎡
完成時期/ 2015.09
構造規模/ 木造2階建て
構造設計/ 中原英隆
施工会社/ イケダ工務店株式会社
撮影/ 富野博則
担当/ 金沢将