宇都宮で事務所をつくる

まちの企業

宇都宮の新社屋、外装の工事も概ね終わり、いよいよ作業は内装工事へ移ってきました。

来週には外部足場をバラし始め、正面の大通りへとその姿を公開する事になります。

 

なんとも不思議な雁行型の外観は、三角形の敷地形状の中で様々な居場所と機能をつくりだそうとする過程でうまれた、

地域と室内の均衡をとりながら形作られた屏風のような存在となってきました。

 

木質の部分は耐力壁、グレー色の部分は非耐力壁となっています。

現在は隠蔽されて見えませんが、非耐力壁内の柱と屋根梁の接触面には15mmのクリアランスが設けてあり、

風圧による水平荷重のみを屋根に伝える役割をもっています。

 

 

 

そしてこのオフィスには、囲われた部屋というものが殆どありません。

内部と外部は1枚のフラットな壁や家具によってのみ区切られているため、

ある方向から見ると裏表があり、またある方向から見るとその裏表は消失していきます。

建築がフレキシブルに可動する訳ではなく、

使う人や周辺を歩く人のポジションによって、裏表の認識が揺れ動いていきます。

 

 

地域の中で働き、地域の未来を背負って立つ。

まち繋がろうとする企業としてのそんあ姿勢が、空間にも表れてきている様に感じます。

 

 

 

 

広さと距離感

宇都宮の事務所がいよいよ上棟を迎えます。

建築面積600㎡のワンルームだけあって、内観にも迫力があります。

 

600㎡という広さは、なんとも不思議な感覚でした。

住宅ほど身体的過ぎもせず、街中ほど縁遠過ぎもせず、公園ほど自由過ぎもせず、

躯体の中を歩んでいる間は常に、

距離感がブレ続けている様に感じました。

建築をつくる事は、無限の中に領域や距離を計る定規を設定する行為だと思いますが、

そこで出てくる距離とは、何と何の間にある距離の事なのか。

建築には沢山の距離がまつわる事を改めて感じた様な気がします。

 

人と人、物と物、建築と周辺環境、建築と自然、社屋と住宅といった物理的な距離感もあれば、

社屋が地域へ放つメッセージの飛距離、アカデミックな存在としての建築が放つ仮定と実証と妥当性、

上棟したばかりの躯体が竣工まで辿り着くまでの過程、

この感覚は自分が見知っている感覚の中のどこに位置づけたら良いか、などなど、

心理的、概念的な距離感も様々にある様に感じました。

 

住宅と違い社屋は、普段は一般の人が入る事ができませんが、

その建築がある事で、その建築を目にする事で、

何かを考えるきっかけになったり、

ものの見え方の解像度が少しだけ高くなる様な建築になると良いなと思っています。

基礎工事が始まりました

今月からいよいよ基礎工事がスタートしました。
会社も建物も足元が大事、という事で日々職人さんが丁寧に鉄筋を組んでいます。
全体像がぼんやりと浮かび上がっています。

この敷地の隣には、古来より残る古墳があります。
古墳から一続きのこの土地にも、敬意を払いながら粛々と進めていきます。

地鎮祭が行われました

今月頭には盛大な地鎮祭が行われました。神主さんの素晴らしいお言葉もいただき、いよいよ現場が走り出します。

平屋の大きな事務所をつくります

一昨年から設計していた、木造平屋の大きなワンルームの事務所がいよいよ春から着工します。

600㎡ほどの大きなワンルームの中に、構造や家具、設備が立ち並んでいきます。

素材やディテールなど、その広さの中でどのように場所を空間を繋いでいくか考えています。