那須でワイナリーをつくる

丸太

モックアップ用の丸太(約350φ)です。検討用なので短いですが、実際は4m級の物を使用します。

サステナビリティ




那須のワイナリーでは、ワインを作る工程で発生する葡萄のカスも資源として再利用していく考え方をされています。
農業に触れると、資源という重み、その価値観を改めて考えさせられることが多いです。
建築を考える時はずっと構成や空間性、何でどう作るかにやはり重きを置いていましたが、その使う材料そのものの価値にまで思考が及ぶことは今までありませんでした。
栃木県の那須という、資源が豊富な場所で今の時代のサステナビリティを建築として正面から考えることはどういうことなのかを、改めて考えています。
八溝杉や米蔵として利用されてきて役目を終えようとしている大谷石、それらの資源を構造から再利用していくことを真剣に考えています。
そして現場にはその再利用材がすごい迫力で集まってきています。

環境とのバランス

那須のワイナリーは森の中に、計画している空間の大きさと位置を実際にスケールを確認しながら設計を進めています。立体的に展開する空間をテープの色を変えて確認しています。


樹木の位置、地形の傾斜、風景の見え方など、様々な環境を検証しながら計画しています。その都度マーキングしていきながら全体を把握していきます。

そして畑のほうも着々と準備が進められています。緩やかな傾斜が葡萄畑には最適とのことです。植える場所の環境もまた、空間と同じように様々な環境を検証しながら進められています。


風景

このプロジェクトがスタートしてから1年ぐらいが経過しました。
行くたびに変化する風景はいつも自分たちを楽しませてくれます。
一度ではなく何度でも訪れたくなる建築を目指します。

自然のちから

ワイナリー計画地のエントランスあたりにある、藤の木です。樹齢100年以上たって複雑にからまっています。なんとも形容しがたい、消化しきれないような自然のちからの存在感と、ここに新たに立ち上がるクリアな形式と構成をもった建築との相乗効果がどのようなものなのか、悩ましく考えています。その形容しがたいけれども素直に心が躍る、気持ち良く揺さぶられる感覚を建築でも求めたいと思います。

 

 

那須にワイナリーをつくります

自然豊かな那須で、昨年からワイナリーの設計に取り組んでいます。

魅力がたくさんある那須にまたひとつ素敵な場所ができるように、葡萄のこと、ワインのこと、地産地消であること、人と自然の距離や関係を考えて設計しています。

ワイナリーと並行して、自然の中で宿泊できる施設もつくります。

ブッシュクラフト、キャンプ、グランピング、自然の中で暮らす豊かさとはどういうものなのか、試行錯誤しています。

森の中を歩くたびにいつも発見があって、その自然とどのような関係をつくっていけるかが重要なことのように思います。