25.0㎡

 

区の条例でワンルームの単身者世帯は25㎡以上の専有部を確保する規則があります。

その中で住戸の配置や避難経路他法規寸法をクリアしながら事業性を考慮して計画を進めていかなければなりません。

 

ただ25㎡といっても広いとか狭いとか、個人によって受け取り方は様々であり、住戸の数や配置によって生活空間に息苦しさを感じるような間取りになってはいけないなあと感じていました。

 

建築には数字では測れないような体験的な広がり方を感じることができ、概念的な思考から建築空間へ展開していくことで、25㎡以上に少しでも居住者ひとりひとりの生活を豊かにしていけるような計画を考えていきました。

 

 

周辺には車が通っていけないような小さな路地や袋小路がある下町の風情が多く感じられるような場所です。狭い路地に個人の所有する植物や洗濯物が路地にはみ出していたりするのをみて家の前の道まで生活空間としているような気配を感じていました。

 

同時にそれがまちが許容している人のつながり方でもあると感じ、この体験が敷地の中と外・建物の外と中の環境を再度見直していくようなきかっけになったと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

全部で18戸。住戸専有部はすべて25㎡です。どう感じられるのでしょうか。

(不動産用語を借りれば3面採光、全部屋角部屋の居室同士の界壁がないような計画になりました。)